AWSは、機械学習エンジニア向けのMLA-C02、Solutions Architect – Professional向けのSAP-C03、Developer – Associate向けのDVA-C03を更新します。元ニュースで示されている主な方向性は、生成AI、エージェンティックAI、AI支援開発など、現在のクラウドエンジニアに求められるテーマを試験に反映することです。
ただし、具体的な出題範囲や評価方法、対象サービスについては、試験ガイドなどのAWS公式情報で確認する必要があります。以下では、ニュースで確認できる日程を整理したうえで、各資格の受験者が学習や実務で意識したい観点を紹介します。
3資格の重要日程
MLA-C02はベータ試験の登録がすでに開始されています。SAP-C03とDVA-C03は、2026年10月27日から登録開始予定です。
| 試験 | 主な対象者 | ニュースで示された更新の方向性 | 登録状況 |
|---|---|---|---|
| MLA-C02 | 機械学習エンジニア | 生成AIやエージェンティックAIを含む機械学習関連スキルの反映 | ベータ登録開始済み |
| SAP-C03 | 上級ソリューションアーキテクト | AIを含むクラウドシステムの設計判断を意識した更新 | 2026年10月27日開始予定 |
| DVA-C03 | AWSアプリケーション開発者 | AI支援開発など、開発者に求められるスキルの反映 | 2026年10月27日開始予定 |
旧試験の終了日や新旧試験の移行期限は、今回示されている情報だけでは判断できません。旧試験からの切り替えを検討する場合は、AWS公式の試験ページ、試験ガイド、登録ページで最新のスケジュールを確認してください。
MLA-C02:機械学習の開発・運用を広く捉える
MLA-C02を目指す人は、従来の機械学習モデルの開発知識に加えて、生成AIやエージェンティックAIを含むシステムをどのように設計・運用するかを整理しておくとよいでしょう。
具体的には、次のような実務上の論点が学習の手がかりになります。
- データの品質や前処理をどのように管理するか
- モデルや推論処理の品質をどのように評価するか
- 推論のレイテンシーや利用コストをどのように把握するか
- 生成結果の監視や、問題が起きた場合の対応をどう設計するか
- AIが外部のツールやサービスを呼び出す場合に、操作範囲や権限をどう制御するか
これらは、ここで確認できる試験の確定出題項目を列挙したものではありません。試験対策では、AWS公式の試験ガイドに記載されたドメインや対象範囲を優先し、そのうえで実務演習のテーマとして活用してください。
MLA-C02のベータ試験を受ける場合は、通常試験との違い、結果通知の時期、登録条件などを公式情報で確認することが重要です。最新分野を早く学べる可能性がある一方、資格取得の期限が決まっている場合は、結果通知時期や学習負担も含めて判断する必要があります。
SAP-C03:AIを含むシステムの全体設計を考える
SAP-C03を目指すアーキテクトは、AI関連の用語やサービス名を覚えるだけでなく、要件に応じた設計上の判断を説明できるようにすることが大切です。
生成AIを利用するシステムを題材にするなら、次の観点で設計を比較すると、学習内容を実務につなげやすくなります。
- 機密情報をどこで扱い、どの利用者に公開するか
- 可用性や性能にどのような要件があるか
- 利用量が増えた場合のコストをどう管理するか
- 障害や期待外れの出力が発生した場合に、どのような代替策を用意するか
- AIが自律的に処理する範囲と、人間が承認する範囲をどう分けるか
エージェンティックAIを検討する場合も、自由度を高めることだけが目的ではありません。実行できる操作を限定し、処理の記録や監視を行い、必要に応じて人間の確認を挟むという考え方が、設計上の比較軸になります。
これらの項目がSAP-C03でどのように問われるかは、公式の試験ガイドで確認してください。受験準備では、AWSの設計原則を軸に、セキュリティ、信頼性、性能、コスト、運用といった複数の要件を同時に満たす構成を説明する練習が有効です。
DVA-C03:AI支援開発を検証可能な開発プロセスに組み込む
DVA-C03では、AWS上でアプリケーションを開発・デプロイする知識に加え、ニュースで示されたAI支援開発の考え方にも注目する必要があります。
AIによるコード生成やテスト作成を利用する場合でも、生成結果をそのまま採用するのではなく、開発者が次の点を確認することが重要です。
- セキュリティ上の問題や入力値の検証漏れがないか
- 例外処理や性能が要件を満たしているか
- 依存ライブラリや設定に問題がないか
- 機密情報がプロンプトや生成物に混入していないか
- チームのルールやライセンス上の条件に適合しているか
例えばJavaやSpringで開発している場合は、AIにコードやテストの草案を作成させた後、既存の単体テスト、静的解析、依存関係の検査、レビューを通して品質を確認する、といった流れを試せます。これはDVA-C03の確定出題内容を示すものではなく、AI支援開発を安全に使うための実務上の演習例です。
AI機能をアプリケーションに組み込む場合は、コードだけでなく、プロンプトやモデル設定、評価用データ、ログ、リリース手順も管理対象として考えます。実際の構成は利用するAWSサービスや要件によって変わるため、試験対策では公式試験ガイドに沿って対象範囲を確認し、実務では自社のセキュリティや運用ルールに合わせて検証してください。
受験者別の学習計画
まず、資格ごとの役割と自分の業務を照らし合わせます。機械学習モデルや関連システムの開発・運用が中心ならMLA-C02、組織横断の設計判断や要件調整が中心ならSAP-C03、アプリケーションの実装やデリバリーが中心ならDVA-C03が候補になります。
次に、AWS公式の試験ガイドが示す出題分野を確認し、自分の経験が不足している領域を洗い出します。AI関連の学習では、用語の暗記だけで終わらせず、次のような小規模な演習を行うと理解を深めやすくなります。
- 生成AIを利用する小さなアプリケーションを構成し、認証、ログ、コスト、評価の方法を整理する
- AIが外部処理を呼び出すケースを想定し、権限や承認の範囲を設計する
- AI支援でコードとテストを作成し、レビューや自動検査を通過させる
- 品質、性能、コスト、障害時の対応を比較し、設計上の選択理由を文章化する
旧試験から移行する場合は、終了日を推測して急いで申し込むのではなく、AWSが公開する最新の移行スケジュールを確認してください。受験日だけでなく、公式教材の対応状況、MLA-C02のベータ結果通知時期、会社の資格取得期限も考慮して計画することが重要です。
今回の更新では、生成AI、エージェンティックAI、AI支援開発といったテーマが、AWS認定資格の学習対象として意識されるようになります。具体的な出題範囲は公式情報で確認しつつ、AIを含むクラウドシステムを安全に設計・実装・運用するという実務上の観点で準備を進めると、資格学習と日々の業務の両方に生かしやすくなります。
出典: AWS公式ブログ
